オステオパシー
- オステオパシーの特徴
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オステオパシーは、マッサージのように体を揉みほぐすようなリラクゼーションを目的としたものとは根本的に違います。
骨格の矯正と神経の円滑化を主眼とするカイロプラクティックとも違います。オステオパシーは、解剖学、生理学などの基礎医学に深く基づき、全身を手によって診察し、身体の構造的異常や、それに引き続く機能的不調和を探り出し、不快な症状や慢性的な身体の悩みの「根本原因」を見つけ、解消することで、自然治癒力を引き出すことを目的としています。
当院では、局所的な痛みを、病院などで何らかの医学的な診断名を下されたとしても、その部位だけを施術する事はせず身体全体を診て判断します。
人の身体というのは今現在の症状だけを診てもそれを発症するまでに人それぞれ違った生活(人生)があり原因も千差万別だからです。例えば病院などでは、腰が痛いと言えば、まずレントゲンを撮り腰の骨や椎間板に異常がなければ、問題ないと言って湿布や痛み止めを出します。
また、腰が痛いからと腰だけに電気を当て、揉んだりする対処療法ではなく当院は他の部位から影響がある可能性を考え身体全体を診て施術します。
上記の治療や対処療法に不信感を抱いたり、納得されていない方が当院のオステオパシー治療で改善しています。またオステオパシーの施術は赤ちゃん、妊婦さん、高齢者の方まで安心して受けて頂けます。
オステオパシーにおける施術のほとんどはソフトなもので、施術中眠っている方もたくさんおられます。また、当たり前の事ですが、赤ちゃん、妊婦さん、ご高齢の方などに関しては、非常にソフトで危険性のない施術を行います。
- 各種アプローチについて
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筋膜系のアプローチ
オステオパシーでは、特に筋膜(Fascia)による身体全身の繋がりを重視しています。ここでいう筋膜という言葉には浅層の筋肉を包む筋膜以外にも、内臓を包む膜などの身体の深層の筋膜も含まれます。また呼吸と共に静脈やリンパを流す重要な役割を果たしている横隔膜を中心とする治療も重要視しています。
靱帯はまさに筋肉、骨格、臓器、神経、血管、リンパなどの各システムがこの筋膜によって相互に繋がりを保っており、オステオパシーの創始者であるスティル博士は『筋膜こそが生と死の場であり、健康と病への責任を担っている。』という言葉を残しているほど、身体における筋膜の重要性を強調しています。
オステオパシーでは身体全体のあらゆる筋膜に対して施術を行います。骨格系のアプローチ
オステオパシーでは、身体の骨組みであり内臓を支える主要な構造物である骨格系に対する施術も行います。
また一般的に多くみられる施術法では、背骨と骨盤などが重視され、肋骨、上肢、下肢、頭蓋骨などが軽視される傾向がありますが、オステオパシーでは全身のあらゆる骨格に対する緻密な施術の方法論があります。内臓(腹部)のアプローチ
オステオパシーでは、肝臓、腎臓、膵臓、脾臓、胆嚢、胃、十二指腸、小腸、大腸、子宮、卵巣、卵管、前立腺、精嚢など、ありとあらゆる内臓器官に対する施術方法論があります。オステオパシーでは、内臓を包む膜に施術し過緊張を緩和させたり内臓実質に働きかけて内臓の機能を活性化させるということを行います。
例えば腎臓の緊張が原因で慢性的な腰痛が発症するケースや、肝臓の緊張により肩に痛みを感じることも少なくありません。胸郭領域のアプローチ
オステオパシーでは、胸郭内の心臓や肺や気管、気管支、食道などに対しても施術を行います。
心臓は、全身に血液を送り、全身から還流してくる静脈を受け入れている非常に大切なポンプとしての働きがあり、肺などの呼吸器は身体全身に酸素を取り入れる大切な役割があります。
その為、全身性の症状や疾患に、心臓や肺、もしくは脈管系の流れや呼吸の質そのものが深くかかわっている事も少なくありません。
また心臓やそれを包む心膜は、人の心理的な緊張を表現している事が多くあり、オステオパシーでは心理的側面が身体に投影された緊張などにもアプローチする事が出来ます。頭蓋領域のアプローチ
オステオパシーでは、頭蓋骨同士の骨の歪みのみならず、その内容物である脳自体、脳室、脳脊髄液の流れなど、非常に多様な頭蓋領域のアプローチが開発され、臨床で効果が実証されています。
頭蓋領域のオステオパシーでは、頭蓋内の構造(骨格、硬膜、血管、神経なども含む)を正常化する事の他に、第一次呼吸と呼ばれる人体の呼吸リズムを正常化させるという事も行います。
第一次呼吸は、出生トラウマ、外傷的な事故、強い心理的なショックなどにより、活動が停滞する事があり、第一次呼吸が障害されると、慢性的な疲労感や不定愁訴を訴える事が少なくないのです。そうした人体の根源的な生命活動自体を正常化させることにより全身的な症状や疾患が改善します。神経・動脈・静脈・リンパのアプローチ
オステオパシーでは、骨格や筋膜を通じて間接的に働きかけるだけではなく、時には、神経・動脈・静脈・リンパ自体に働きかけて、流れを円滑にするという事も行います。静脈やリンパなどの廃液系を治療すると身体全体の老廃物が速やかに体外へ排出されるのを促進させ、炎症を速やかに鎮静することができますし、動脈の治療は動脈血を目的の部位に速やかに流れるよう調節する事で、組織の修復や活動を助けます。
また、自律神経系を含む神経系に対し直接的に働きかけ、神経系由来の過活動と停滞、不調和などを改善し、神経を通じた身体の指示系統を円滑化します。パーカッションハンマー
オステオパシーには珍しく機械を用いていますが、基本的なオステオパシーの考えに乗っ取った、身体全身に使用する事が出来る非常にソフトな治療法です。
人間の身体は、物質的な側面ももちろんありますが、電気的、生命エネルギー体としての側面もあります。パーカッションハンマーを用いた治療法は、物質的な身体と共に、電気的な生命エネルギー体に対するアプローチを行う事ができます。
以外に思われるかもしれませんが、手で触れられる事を拒む赤ちゃんが、なぜかパーカッションの振動を利用した治療なら受けてくれるということも少なくありません。
また、非常に微細な振動を利用しているため、全く痛みを伴う事もなく危険性もありません。受けているほうが寝てしまうほどの気持の良い刺激で効果も大きな治療法です。